さて、憧れの電動工具「丸ノコ」です。
最近ではホームセンターで材料のカットサービスが当たり前ですし、
ネットではあらかじめレシピどおりに切ってある材料セットなども
見かけます。
しかも丸ノコって危ないし。うるさいし。木クズ出るし。
私にはいらないよって方も多いですね。
確かにそのとおり。否定はしません。
ですが、それを前提としても有り余る良さが丸ノコにはあるのです。
だって自分で木を切るってDIYの醍醐味じゃないですか?
ということで、
どの丸ノコにもついているであろう機能を元に
使い方の紹介をしていきますね。
・きれいに切るには角度の調整
・作業台と捨て板の選び方
・いろいろな切り方でレベルアップ
・慣れたころに起こる事故「キックバック」
〇きれいに切るには角度の調整
丸ノコ使うとき、買ったままの状態で使ってますか?
丸ノコには主に二つの角度調整機能が付いてます。
・刃先調整
・角度調整
の2つです。
まずは刃先調整から。
165㎜の機種を買った方が多いかと思いますが、
最大の切り幅は機種によって違いますが55㎜~65㎜くらいです。
最もよく切る木材は2×4だと思いますから、38㎜です。
十分切れますね。
ですが、刃先の出す幅は
「切る材料の幅+2~5㎜」が基本です。
いちいち測らなくてもいいです。
材料に丸ノコを当ててみて、目分量で5㎜くらいかなと思うくらいに調整
してみてください。
おそらく断面がキレイになり、バリも少なかったのではないでしょうか。
ではつぎに傾斜角度調整です。
丸ノコには斜めに切ることができる便利な機能があります。
逆にこの角度がしっかり調整できてないと、
当然ですが、直角に切れません。
はい、当たり前のように「スコヤ」で直角を確かめてから切りましょう。
角度調整はネジで止めている機種も多いので、
ずっと丸ノコ使ってると、自然にズレてくることもあります。
おや?と思う前に、確認するクセをつけましょう。
〇作業台と捨て板の選び方
作業台はどんなもの使ってますか?
台の上に直接材料乗せて切ると、当然台ごと切れてしまいますね。
なので、方法は主に2つ。
・切れてもいい材料(=捨て板)を敷いて、一緒に切る。
・材料の下に、捨て木を置いて材料を浮かせる。
ほとんどの方がこの2つの方法を行っているのではないでしょうか。
結論から言いますと、私のおおすすめは
「50㎜程度のスタイロフォームを捨て板として敷く」です。
良い点は
・安価で買いやすい(捨てやすい)
・軽くて便利
・表面ザラザラで材料滑りづらい
ですかね。
材料を浮かす方法をしている方も多いと思うのですが、
問題点がいくつかあります。
材料の置き方に悩む
ふつうは切り落とされる方が小さい方を台の外に置いて、
右手で切るので右側を切り落とす方にするのですが、
材料の大きさや台の大きさによって迷うんです。
それが面倒なので、適当に切って失敗するんです。
切り落とした材料が傷つく
「切り落とす」んですから、下に落ちますね。その時
多少なりとも傷ついたり凹んだりします。はぁ~…って思っちゃいます。
同じ高さの台で切ると、刃を挟み事故の原因にも
切り進むと当然木に隙間が出ますから折れてきますね。
もう少しで終わるという最後の瞬間にバキッて大きく切れたり、
材料が刃を挟み「キックバック」が起こることもあります。
もちろん、技術でそれらすべてはカバーできますが、
それらの問題点を全て簡単に解決してくれるのが、
「50㎜程度のスタイロフォームを捨て板として敷く」
お試しあれ。
〇いろいろな切り方でレベルアップ
丸ノコって材料を切るだけでしょ?
いやいや、ホームセンターのカットサービスではやってもらえない
便利技もたくさんありますよ!
ってことで紹介します。
※細かい方法についてはここでは割愛させていただきます。
傾斜カット
直線、直角ではなくて斜め切りですね。
45°カットはよく使うのではないでしょうか。
傾斜調整ネジを調整するだけです。
とても簡単。
太い木材のカット
165㎜タイプで55㎜まで切れます。
逆に言えば「3寸各」や「4×4材」は切れません。
これも意外に簡単。
木を回しながら切ればいいのです。
木の4面全てに墨付けする「回し墨」をつけておけば
それほどズレません。
細い材料をカット
板を細く切るのって難しいよね。
はい、難しいです。
そんな時は道具を使いましょう。
「平行定規」です。最初からついている機種も多いのではないでしょうか。
常に材料に対して丸ノコが平行を保つことができるので
ズレずに細い材料を切れるのです。
プランジングカット
簡単に言うと、材料の途中から切る方法です。
「ジグソー」なんかが得意な切り方ですね。
材料に窓を開けるなんて方法は初心者には向かないかもしれませんが、
方法自体は意外に簡単です。
溝を掘る
木材に数ミリの溝を掘って、その間にガラスやアクリルを挟みたいんだけど…
はい、丸ノコの出番です。
「トリマー」の方が得意な分野かもしれませんね。
ですが、太さや深さの調整は丸ノコの方がしやすいんですよ。
相欠き加工
二つの木材を組み合わせる手法です。
上級者のテクニックかと思われるかもしれませんが、
これもやってみると意外に簡単です。
ただし、「ノミ」と「かなづち」を使います。
丸ノコで何本か切れ目を付けて、ノミを当てて、金槌でたたく。
それだけです。
他にもいろいろな活用方法があります。
どうです?丸ノコって便利でしょ?
慣れたころに起こる事故「キックバック」
そんな便利な丸ノコもやはり電動工具
事故には気を付けなくてはなりません。
インパクトドライバーの「カムアウト」ではケガはするかもしれませんが、
命を落とすことはないでしょう。
しかし丸ノコの「キックバック」は最悪の場合もあり得ます。
キックバックとは丸ノコの刃が高速で回転している状態で木材から弾かれて手前に
吹っ飛んでくることです。
高速回転の刃が吹っ飛んでくるんです。
怖いですね…。
それが、太ももにあたって、動脈を切ってしまって命を落とす方もいます。
予防法として
・自動停止装置付きの機種
自動停止というか、スイッチを押している間しか回らないという機種が多いですね。
・丸ノコの後ろに立たない
真っすぐに切る工具ですから、吹っ飛ぶのも真っすぐ後ろです。
なので、斜めに立って目線だけ墨線の上というのが基本姿勢です。
当たり前ですが、座ったままとか、足場の悪い場所で片足でとかは論外ですよ。
・無理やり切らない
キックバックが起こる原因は刃に負担がかかった時です。
「ん?なんかいつもと違うぞ」
「変な音するなぁ」ってときは無理せず一回止めて材料から外しましょう。
負担なく丸ノコを動かすためには、やはり
「50㎜程度のスタイロフォームを捨て板として敷く」がおすすめなんです。
いかがですか?
なくても出来ますが、あったら世界が広がる工具。
それが丸ノコです。
楽しく作ってDIYライフを楽しみましょう。