道具と材料は揃いましたか?
では、さっそく木工を始めてみましょう!
「DIY 〇〇」で検索すると、1位は「DIY 棚」だそうです。
みんな棚を作りたいんですね。
はい、いや、最初に「箱」を作りましょう。
「作りたいのは箱じゃなくて棚なのに…」
「箱なんか作りたくねーよ!」
みなさんのお気持ちは分かりますが
「箱」です。箱を作りましょう。
これは「DIY初心者」っていうより、「初めてDIYで作るもの」としておススメなんです。「箱」にはDIYで覚えるべき要素が詰まってます。そして簡単。
さらに、レベルアップさせられる要素がたっぷりあるんです。
はい、ではレシピの紹介です。
・1×4材 90センチ以上
・コンパネ 15センチ×30センチ以上
・45㎜スリムビス 6本以上
・木工用ボンド 少々
その他あればさらに良いものは
・壁紙or塗装用具一式
です。とりあえずなくても大丈夫。
〇手順その1
・材料の木口の直角を確認
ホームセンターで買ったばかりの木材でも、切断面が汚かったり、曲がってたりすることはよくあります。木口がキレイで真っすぐだったら、端から使いましょう。
〇手順その2
・材料の墨付け(ケガキ)
1×4材は15センチ×2本、30センチ×2本 合計90センチです。
慣れてる方は切る前に全部の墨付けをすると思うんですが、DIY初めての方は
「線引いたら切って、次の線を引いて切って…」を繰り返しましょう。
木を切ると「切りしろ」が出ます。1㎜~2㎜くらい出るかもしれません。
直角に真っすぐ切れなく、切り直しするかもしれません。せっかく線を全部引いたのに…。
なので1回目切ったら、長さと直角を測りましょう。
長さが29センチ7㎜だったら、次の墨付けは29センチ7㎜にします。
直角が取れてなかったら切り直し、その切り直した長さで次の墨付けです。
※コンパネはまだ切らないでくださいね。
〇手順その3
・木材を切る(1×4材のみ)
※ここでは「切り方のコツ」は省力します。すいません。
はい、それでは実際に切ってみましょう。
クランプで固定するのを忘れずに。
切り終わったら「寸法と直角」を測ってみましょう。
・「バッチリだった人」は次の墨付けをしてまた切ってください。
・「直角ではあったけど30センチじゃなかった人」はその測った寸法で墨付けしてください。
・「直角じゃなかった人」は、残念ながら切り直しで調整です。
薄く切るのは難しいので、切りやすい長さで墨付けしてください。
ズレ(直角じゃない)がほんの少しだったら、ドレッサーなどで削ることも可能です。
・「手順2を無視して最初に全部墨付けしちゃった人」は切りしろを計算できなくて寸法バラバラじゃないですか?
※ただ、初めてでいきなり直角に切り出せるかと言われても、難しいと思います。
少しくらいのズレならとりあえず大丈夫ですので手順を進めましょう。
〇手順その4
・「バリ取り」と「サンディング」
1×4材は無事に切れましたか?
長い(30センチ)のと、短い(15センチ)が2本ずつ出来ましたね。
切った木材の「木口」を見てください。
細かいトゲトゲが付いていませんか?
これが「バリ」です。
「サンドペーパー」や「ドレッサー」で削りましょう。
ついでに、木口や表面を「サンディング」しましょう。
手触りが良くなりましたね。
〇手順その5
・「仮組み」をしてみる
切った4本の木材を四角く組んでみましょう。
仮組って言ってもただ、置いてみるだけです。
「長い方と短い方どっちが外側?」
一般的には長い材を外側にしますが、正解はないです。
お好みで。
ここでは長い材を外にしましょう。
ポイントは「ビスを打ち込む場所がどこになるか」です。
〇手順その6
・念のため寸法を測ってみる
仮組みした状態で測ってください。
長手と短手のどちらを外側にしたかで寸法変わりますね。
「その測った寸法で」コンパネに墨付けをすることになります。
仮組しなくても計算で出来ますけどね。
長手外組の場合「15センチ+19㎜+19㎜×30センチ」ですね。
ちゃんと切れた場合に限りですけどね。
先回りしてコンパネに30センチ×15センチで墨付けした人…。
…墨付けし直しです。
〇手順その7
・コンパネを切る
1×4材とは違い、買ったばかりのコンパネは多分直角だと思います。
…思いますが、念のためサシガネで測りましょう。
・墨付けしましょう。
・切りましょう。
・バリを取りましょう。
・表面のサンディングしましょう。
出来ましたか?
質の良くないコンパネだと、あまり表面滑らかにならないかもしれません。
質の良くないコンパネだと、たくさんバリが出るかもしれません。
なので少し「面を取る(角を丸くする)」作業をしても良いですね。
◎組み立て
さて、ここから手順その8~11までノンストップなので
一連の流れで覚えましょう。
〇手順その8
・クランプで固定する。
クランプでどのように固定するかを伝えるのがちょっと難しいんです。
なぜなら作業環境やクランプの種類などによって固定の仕方が変わってくるからです。
ボンドを塗るところまでは問題なくできると思いますが、
ビスを打つために「下穴をあけようとする」とトラブルが発生する人が
多いのではないでしょうか。
次の「手順9」に書いてますが、ボンドが乾く前にビスを打つのが基本です。
2つの材料をつなぐことになるので、手が1本足りないのです。
クランプで固定したとしても、ボンドが乾いてないので、
電動工具の振動でズレてしまうことがあります。
これを解消する「コーナークランプ」というものがあるのですが、
持ってない人も多いでしょう。
それでも、頑張って固定する工夫を考えましょう。
〇手順その9
・木工用ボンドを塗り木材(1×4のみ)を組む
まずはボンドを塗る時の注意点。
ボンドは「薄く、均一に、全体に」塗るのが基本です。
塗るための道具とかもありますが、意外と指で塗るとキレイに塗れますよ。
…汚れますけどね。
それと、塗る前に「水を絞った布(雑巾)」を用意しておいてください。
ここで疑問が生まれます。
「ビスを打つのはボンドが乾く前?乾いた後?」です。
たまに、乾いてからビスを打つために、コーナークランプなどでしっかり固定しておいてください。という人がいますが、
「塗ったらすぐビス」が正解だと思います。
理由としては、ボンドっていうのは、「木材に水分が吸われて密着性が増す」のです。
なので「圧着」がポイントです。
もし木材に隙間があったままビスを打つと「パキッ」ってなり、ボンドの意味なくなります。
なので、
・1つ目の材料にボンドを塗る
・ビスを打つ
・はみ出したボンドを「水を絞った布でふく」
・2つ目の材料にボンドを塗る
という手順です。
「最初に全部にボンド塗っちゃう」はダメですよ。
あと、はみ出したボンドをティッシュや乾いた布でふくと、くっついて汚くなっちゃいます。
〇手順その10
・下穴をあける
下穴は「下穴用のドリルビット(テーパービット)」で電動ドライバーであけるか、
「下穴用の錐」で手動であけるか。
下穴をあけないと、1×4材のようなSPFは、きっと割れます。
せっかく直角にうまく切れて、サンディングもしたのに…。
きっと割れます。
材料によっては下穴がいらないものもありますが、
「ビスを打つときは下穴をあけるのが基本」と覚えておけばOKです。
では、「下穴をあける長さは?穴の太さは?」
長さはビスの半分くらいですね。ビスより長くあけないこと。
太さはもちろんビスより細く。
2㎜くらいの下穴ビットを買っておけば良いですよ。
くれぐれも下穴が太すぎてビスがガバガバにならないように注意。
下穴には「ビスを真っすぐ打てる」という効果もあります。
〇手順その11
・ビスを打つ
ビスは2本打ちます。
今回は「45㎜スリムビス」を使いましょう。
※もう少し短くてもいいです。19㎜の2倍=38㎜で十分です。
一つ目の材料にボンドを塗って下穴をあけたら、すぐにビスを打ちます。
「すぐ」って言っても、焦らなくていいですよ。そんなに早く乾きませんから。
下穴をちゃんとあけていたなら難しいことは、きっとないでしょう。
下穴をあけたときに材料がズレてないかちゃんと確認する方が重要です。
DIY初心者がインパクトドライバーで打つときの基本は
「ゆっくり打つ」ですよ。
強く打つと下穴をあけても割れることがあります。
「カムアウト」という事故につながることもあります。
いらない端材などで必ず練習しましょうね。
「ビスはどこまで打てばいいの?」
深すぎても浅すぎてもだめです。
「材料の表面と平か、気持ち深く」程度ですね。
ここまで来たら
手順8~11の繰り返しです。
1×4で枠が出来上がったら、
コンパネを底に貼って完成です。
手順は1×4の時と同じです。
枠が出来てるので、1×4よりクランプ固定が楽チンでしょう。
とりあえず、今回はここで完成とします。
うまくできましたか?簡単でしたか?難しかったですか?
楽しかったですか?
「楽しかった」と思えたアナタ!
これからDIYにハマる素質アリです。
「1×4だとカッコ悪いなぁ」
「ネジ頭が見えてるのカッコ悪いなぁ」
「色塗ったらカッコいいんじゃない?」
など改善策が思いついたアナタ!
DIYの才能アリです!
工夫とアイディアと努力しだいで
いろいろ素敵なものが創れるます!
ということで、「箱(中級編)」に進みますか?
・・・また、今度にしましょう。